日本の映画は『Shall we dance?』『The Ring』『Death Note』などハリウッドでも度々リメイクされていて人気が高いです。
最近はインターネットの普及で海外の作品を手軽に見られる時代となり、日本の作品も世界中の人に知られるようになりました。
特に海外で人気の高い作品を選んで、英語のタイトルをご紹介します。
もくじ
日本映画の英語のタイトル13選
千と千尋の神隠し
英題:Spirited Away
2001年公開。宮崎駿監督のスタジオジブリによるアニメ―ション映画。
第52回ベルリン国際映画祭で最優秀作品賞である金熊照、第75回アカデミー賞で長編アニメーションを受賞するなど、世界的にも評価の高い作品です。
“Spilit” は名詞で「精神・心」「精霊」。”away” は「離れて」「去って」の意味
“Spirit away” で「(人・物を)ひそかに連れさる(持ちさる)」という意味になります。
日本語の「神隠し」という言葉にはこの “spirit away” が当てはまります。
「神隠し」という概念は西洋にはなく、日本独特の概念です。
誰も知らない
英題:Nobody Knows
2004年公開。是枝裕和監督の映画で、主演の柳楽優弥が第57回カンヌ国際映画祭で史上最年少・日本人初の最優秀主演男優賞を受賞したことで話題となりました。
“Nobody ~” で「誰も~ない」という意味。
タイトルの「誰も知らない」”Nobody knows” は日常会話でもよく使われるので覚えておくと便利です。他に “No one knows” も同じ意味になります。
ハウルの動く城
英題:Howl’s Moving Castle
2004年公開。スタジオジブリ制作、宮崎駿監督のアニメーション映画。
イギリスの作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズの小説『魔法使いハウルと火の悪魔』(原題:Hoel’s Moving Castel)を原作として描かれたストーリー。英題は原題のまま、邦題は原題をそのまま訳したものとなっています。
おくりびと
英題:Departures
2008年公開。瀧田洋二郎監督、本木雅弘主演の映画。第81回アカデミー賞外国語映画賞、第32回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞し、海外でも人気の高い作品です。
英題の “Departures” は「出発する」の他に、古語で「死」という意味もあります。
ただ、現在ではほとんど使われなくなっている意味なので “Departures” は「出発」という意味でつけられたタイトルです。
崖の上のポニョ
英題:Ponyo on the Cliff
2008年公開。宮崎駿監督のスタジオジブリによるアニメーション映画。魚の女の子ポニョと宗介という名の男の子の友情を描いたストーリーです。
英題はそのまま原題を訳したものになっています。
“Cliff”は「崖」の意味です。
借りぐらしのアリエッティ
英題:The Borrower Arrietty 北米:The Secret World of Arrietty
2010年公開。スタジオジブリによるアニメーション映画で、監督は米林宏昌。イギリスの小説家メアリー・ノートンのファンタジー小説『床の下の小人たち』(The Borrowers)が原作としてつくられたものです。
イギリスでは『The Borrower Arrietty』北米では『The Secret World of Arrietty』と、タイトルが異なります。
告白
英題:Confessions
2010年公開。湊かなえのベストセラー小説を映画化した松たか子主演のミステリー映画。
“Confession” は「(罪などの)自白、告白、自認」という意味。
風立ちぬ
英題:The Wind Rises
2013年公開。スタジオジブリ制作の宮崎駿監督によるアニメーション映画。実在の人物航空技術者の堀越二郎をモデルとし、堀辰雄による小説「風立ちぬ」から着想を得てつくられた作品です。
タイトルはフランスの作家ポールヴァレリーの詩の “Le vent se leve, il faut tenter de vivre” という一節からつけられました。
意味は直訳で「風が起こった、生きなければならない」
それを堀辰雄が「風立ちぬ、いざ生きめやも」と翻訳。
「風立ちぬ」の「ぬ」の意味は否定ではなく完了形で使われ「風が立った(ふいた)」となります。
英訳では “The wind is rising, We must try to live.” となっています。
そして父になる
英題:Like father, Like son
2013年公開。是枝裕和監督、福山雅治主演の映画。第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞しました。
“like…” で「…のように、…と同じように」
文頭に置くと「まるで…であるかのように」という意味で使えます。
映画の内容から、血のつながりがなくても親子であることを表した言葉になっています。
海街diary
英題:Our little sister
2015年公開。鎌倉を舞台にした吉田秋生による漫画を映画化したものです。監督は是枝裕和、主演は綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずの豪華キャスト。
英題では直訳で「私たちの妹」
“little(younger) sister”で「妹」、“big(older) sister” で「姉」の意味になります。brother の場合も同様に分けられます。
自分の妹(姉)には “little(big) sister”、”younger(older) sister” どちらも使いますが、他人の妹(姉)に対しては基本的に、“your younger(older) sister” と言います。
“little” は小さいという意味なので、大人になってからは自分の妹も “younger sister” の方がどちらかと言えば、自然な言い方です。
この世界の片隅に
英題:In This Corner of the World
2016年公開。こうの史代による漫画をアニメーション映画にしたものです。
1943年の戦争中の広島を舞台にした物語。イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、メキシコなど60か国以上で公開されています。
君の名は。
英題:Your Name
2016年公開。新海誠による漫画を自ら監督を務めアニメーション映画化にしたもの。
日本国内の興行ランキング4位、世界での歴代興行ランキングは『千と千尋の神隠し』を超えて日本映画の歴代1位となっています。
万引き家族
英題:Shoplifters
2018年公開。是枝裕和監督の現代の社会や家族をテーマに描いた作品。第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞しています。
“Shoplift” で「万引きする」という意味。“Shoplifters” で「万引きする人たち」のことになります。