
「もっと英語を読めるようになりたい!」「洋書を読んで語彙力や読解力を伸ばしたい!」
そんな英語中級者の方におすすめなのが、有名な英語小説を読むことです。
特に映画化されていたり、日本語で読んだことがある物語なら、内容を思い出しながら英語でも理解しやすく、挫折しにくくなります。
この記事では、中級レベルの英語学習者におすすめの洋書を11冊に厳選してご紹介します。
もくじ
洋書選びのポイント

1. 文体が中級者向けか
難しすぎない語彙・文法で書かれているかどうかが大切です。
辞書を使わなくても7割以上は理解できるものが目安になります。
まずは「読める」と感じる本から始めてみましょう。
2. 興味が持てるジャンルか
ファンタジー、恋愛、児童文学、社会派など、自分の好みに合った本の方が読み進めやすいです。
継続するためにも、自分が興味のあるジャンルの本を選ぶようにしましょう。
3. 内容を知っている作品か
映画化や翻訳版で内容を知っている本なら、英語でも内容をつかみやすく、挫折しにくくなります。
一般的に名作といわれる本は、レビューが多く、モチベーションも継続しやすいのでおすすめです。
4. 音声対応のものを選ぶと効果倍増
AudibleやKindleの読み上げ機能を使えば、リスニング力も同時に鍛えられます。
英語中級者におすすめの洋書11選

ここからは、おすすめの洋書11冊をジャンル別・レベル別にご紹介します。
どれも世界中で愛されている名作ばかりなので、ぜひ参考にしてください!
ファンタジー・児童文学
1. Charlie and the Chocolate Factory – Roald Dahl
Charlie and the Chocolate Factory (Charlie Bucket Series Book 1) (English Edition)
難易度:★★☆☆☆|中級
邦題:『チャーリーとチョコレート工場』
ファンタジーとユーモアがたっぷりの児童文学。日常会話で役立つ表現も多数登場します。
登場人物やストーリー展開が明快で、Roald Dahl特有の語感やリズムが心地良いです。
難解な語彙は少ないので読みやすいでしょう。
チャーリーが住んでいる町に、世界で一番大きくて有名ですが、ナゾの多いチョコレート工場があります。 そのチョコレート工場に、世界中からたった5人の子どもたちが招待されることに。貧しいチャーリーも幸運なことにそのメンバーに選ばれ、しだいに工場のナゾが解き明かされていくというストーリー。 チョコレート工場の秘密とは何か、ドキドキ・ワクワク、ちょっと恐いところもあって、どんどん引き込まれていく奇想天外な物語です。 あなたもこの「チョコレート工場」に足を踏み入れてみませんか?
2. Matilda – Roald Dahl
Matilda (Puffin Modern Classics)
難易度:★★☆☆☆|中級
邦題:『マチルダ』
天才少女マチルダの成長を描いたユーモアたっぷりの物語。知的な少女が理不尽な大人たちに立ち向かう姿は痛快です。
『Charlie and Chocolate Factory』と同じく、Roald Dahlのリズムある文体が心地よいです。
児童書ながらも語彙が豊かで、自然な表現を楽しみながら学べます。
3. The Chronicles of Narnia —The Lion, the Witch and the Wardrobe – C.S. Lewis
The Lion, the Witch and the Wardrobe (The Chronicles of Narnia)
難易度:★★★☆☆|中級
邦題:ナルニア国物語『ライオンと魔女』
ナルニア国への冒険が描かれたファンタジー。シンプルな構文で書かれていて読みやすいですが、少し古風な表現もあります。
映画で予習してから読むのもおすすめです。
4人のきょうだいが,ある日大きな衣装だんすに入ると,雪のふりつもる別世界へとつづいていました.このナルニア国で,子どもたちは正義のライオンとともに悪い魔女の軍と戦います.
現代小説・青春・感動作
4. Wonder – R.J. Palacio
Penguin Readers Level 3: Wonder (ELT Graded Reader): Abridged Edition
難易度:★★☆☆☆|中級〜
邦題:『ワンダー』
生まれつき顔に障がいのある少年オギーの学校生活と成長を、彼の周囲から描く感動作。
シンプルな英語で会話も多く、読みやすいです。現代的な英語が学べて、読後の満足感も大きいでしょう。
邦題『ワンダー 君は太陽』で映画化もされています。
オーガスト・プルマンはふつうの男の子。ただし、顔以外は。生まれつき顔に障害があるオーガストは、はじめて学校に通うことになった。だが生徒たちはオーガストの顔を見て悲鳴をあげ、じろじろながめ、やがて「病気がうつる」と避けるようになる。一方で、オーガストの話をおもしろいと感じる同級生は少しずつ増えていた。そんなとき、夏のキャンプで事件が起こる……。全ての人に読んで欲しい、心ふるえる感動作。
5. The Fault in Our Stars – John Green
The Fault in Our Stars (English Edition)
難易度:★★★★☆|中級〜上級
邦題:『さよならを待つふたりのために』
10代のがん患者同士の恋愛を描いた作品。会話文が多くリアルな英語が学べます。
現代の若者言葉とユーモア、感情の描写が多く共感しやすいでしょう。
原作をもとに映画化されていて、映画の邦題は『きっと星のせいじゃない』。
医学用語も出てくるので難しく感じるかもしれません。スラングや比喩表現も多いですが、日常英語を学ぶのに最適です。
ヘイゼルは16歳。甲状腺がんが肺に転移して、酸素ボンベが手放せないまま、もう三年も闘病をつづけている。骨肉腫で片足を失った少年オーガスタスと出会い、互いにひかれあうが……。生きて人を愛することのおかしみや喜びをまっすぐに描き、死をみつめながら日々を送る若者の生々しい感情をとらえた、傑作青春小説。
6. Tuesdays with Morrie – Mitch Albom
モリー先生との火曜日 – Tuesdays with Morrie【講談社英語文庫】
難易度:★★☆☆☆|中級〜
邦題:モリー先生との火曜日
ALSを患った恩師と著者の対話から通じで「生きる意味」を学ぶ実話ベースの感動作。
語彙や文法はシンプルで読みやすく、心に響く名言も多いです。
それは大学卒業後、16年ぶりの再会だった。難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵されていたモリー先生は、「あと4ヵ月か5ヵ月の命かな」と言った。しか し先生は嘆くどころか、人に助けられることを「楽しもう」としていた。「ミッチ、この病気のおかげで教えられていることは何か、教えてやろうか」ふたりだ けの火曜日の授業が始まった。小さなハイビスカスのピンクの花のそばで。愛、社会、家族、老い、許し、そして死について。あなたには、本当の先生と呼べる 人がいますか。
ミステリー
7. The Curious Incident of the Dog in the Night-time – Mark Haddon
難易度:★★★☆☆|中級
邦題:『夜中に犬に起こった奇妙な事件』
自閉症スペクトラム症の少年クリストファーの視点から語られるミステリー風の物語。
クリストファーは、近所の犬ウェリントンを殺したと疑われたことによって、真犯人を突き止めようと調査を始めます。
シンプルな文体ではありながら、独特な語り口で、論理的な英語と感情表現が学べます。
ひとと上手くつきあえない15歳のクリストファーは、近所の犬が殺されているところに出くわす。シャーロック・ホームズが大好きな彼は、探偵となって犯人を探しだすまでを、一冊の本にまとめようと決める。勇気を出して聞きこみをつづけ、得意の物理と数学、そしてたぐいまれな記憶力で事件の核心へと迫っていくクリストファーだが……冒険を通じて成長する少年の姿が多くの共感を呼び、全世界で舞台化された感動の物語
8. And Then There Were None– Agatha Christie
そして誰もいなくなった And Then There Were None (ラダーシリーズ Level 4)
難易度:★★★☆☆|中級〜
邦題:『そして誰もいなくなった』
アガサ・クリスティの代表作品で傑作。面識のない10人が孤島に招かれ、ひとりずつ殺されていくという展開がスリリングで読者を飽きさせません。
中級者には英語学習者向けに書かれたラダーシリーズがおすすめです。Level4に設定されています。
孤島の洋館に集められた年齢も職業も異なる10人の男女。招待主は姿を見せず、10人は嵐が襲う島から出られなくなってしまう。やがて、館に伝わる同様になぞらえた殺人が起こる。誰かが殺されるたび、10体あった兵隊人形も一体ずつ消えていく。ひとり、またひとりと殺されて、ついには……。ミステリーの女王、アガサ・クリスティーを代表する傑作!
寓話・古典・クラシック文学
9. The Little Prince – Antoine de Saint-Exupéry
LITTLE PRINCE,THE(B) (The Little Prince)
難易度:★★☆☆☆|初級〜中級
邦題:『星の王子さま』
短くてやさしい語り口ながら、人生について深く考えさせられる哲学的要素が満載。
シンプルな単語・文法で書かれていますが、抽象的な内容を理解する読解力が必要です。
「ねえ、お願い……羊の絵を描いて」不時着した砂漠で私に声をかけていたのは、別の星からやってきた王子さまだった。王子さまとやりとりを重ねるうちに、私の胸に去来したものとは――。1943年の刊行以来、世界中を魅了し続けている名作。
10. Animal Farm – George Orwell
動物農場 Animal Farm (ラダーシリーズ Level 4)
難易度:★★★☆☆|中級〜上級
邦題:『動物農場』
1945年に発表されたジョージ・オーウェルの小説で、政治風刺が効いた名作。寓話形式で描かれた独裁と革命の物語。短くても内容は濃く、英語表現の学びが多いです。
背景知識があるとより理解が深まって楽しめるでしょう。
英語中級者には、ラダーシリーズからLevel4(1,000語レベル)が出ているので、そちらがおすすめです。
飲んだくれの農場主ジョーンズを追い出した動物たちは、すべての動物は平等という理想を実現した「動物農場」を設立した。守るべき戒律を定め、動物主義の実践に励んだ。農場は共和国となり、知力に優れたブタが大統領に選ばれたが、指導者であるブタは手に入れた特権を徐々に拡大していき……。権力構造に対する痛烈な批判を寓話形式で描いた風刺文学の名作。『一九八四年』と並ぶ、オーウェルもう一つの代表作
11. Flowers for Algernon
難易度:★★★☆☆|中級〜
邦題:『アルジャーノンに花束を』
知的障害を持つチャーリィ・ゴードン。知能向上の手術を受けた青年チャーリィの苦悩と愛を描いた日記形式の名作。
文体の変化によって主人公の成長を感じられます。最初はスペルミスなども多く、子どもが書いたような文章です。出てくる単語が簡単なので間違っていても推測はしやすいでしょう。
手術の後は、IQの状況に合わせてミスも減り読みやすくなり、次第に難しく複雑な英語が出てくるようになります。
32歳で幼児の知能しかないパン屋の店員チャーリイは、ある日、ネズミのアルジャーノンと同じ画期的な脳外科手術を受ければ頭がよくなると告げられる。手術を受けたチャーリイは、超天才に変貌していくが……人生のさまざまな問題と喜怒哀楽を繊細に描き、全世界が涙した現代の聖書。
まとめ|まずは気になる1冊から始めよう!
今回紹介した本はすべて、「英語学習に役立ち、かつ物語としても面白い」という共通点があります。
まずは1冊、映画で観たことのある作品や短めの作品からチャレンジしてみてくださいね。音声付きでの読書や、並行して日本語訳を参照するのもおすすめです。
読書を通じて、語彙力・読解力・表現力を自然に身につけていきましょう!
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