
先日、友人に語学習得のコツを聞かれたので、今回ここにまとめてみたいと思います。
私は言語の講師や専門・研究家でもなく、ただの趣味で勉強しているだけなのでご了承ください。
30歳の時に、フランス語の勉強に目覚めて以来、フランス語、スペイン語、そして今は英語中心に語学の勉強に励んでいます。実は中国語を勉強していた時期もありましたが、もうすっかり忘れています…。語学の勉強に目覚めてからは約9年、英語に限らずいろいろな言語に興味があります。
語学が得意というよりは、ただ好きで続けているだけですが、自分自身が勉強してきた中で、語学習得に関して共通して言えるコツを自分なりにまとめてみました。もしよければご参考ください。

もくじ
大人が独学で語学を習得するコツ
語彙や挨拶などの基本フレーズをとにかく増やす!
英語に関して言えば、中学校で基本の単語や挨拶などは、ほとんどの人が勉強していて習得済みだと思います。自信がない人は、復習としてNHKラジオの基礎英語1,2,3を自分のレベルに合わせて毎日聞くことをおすすめします。
英語以外の言葉を勉強する時は、全く知らない状態から始めるので、まずはとにかく知っている語彙を増やします。アプリやYoutubeを活用すると音声も聞けるので便利です。
私が新しい言語を学び始める時によく使うのがFun Easy Learn というアプリです。言語は、50ヶ国語あって、それぞれ無料でダウンロードして使えます。カテゴリー別になっていて自分の好きな分野から単語を学べます。私はよく、食べ物から始めます。イラスト付きなのでイメージをしながら言葉を覚えるのに役立ちます。
単語だけでなく同時に便利で使える基本のフレーズもまるごと覚えるようにします。
基本のフレーズに覚えた単語の入れ替えをするだけで、少しずつ簡単な会話ができるようになります。
まずは段階を踏んで勉強していくことです。時々、基礎をすっ飛ばしてネイティブの話すニュースを聞き流したりする人もいますが、よっぽどの天才ではない限り、会話上達のためには有効ではありません。ネイティブがどういう音とリズムで話すのかを知るためにはいいと思いますが。
私はこの基礎段階が一番好きです。簡単な会話ができるようになるだけでとても嬉しくなります。ゼロから1になる段階ですね。
英語の基礎の復習にNHKラジオをおすすめしたのと同様に、フランス語・ドイツ語・スペイン語・イタリア語・中国語・韓国語・ロシア語だったらNHKラジオの講座があるのでこちらもおすすめです。アラビア語も日曜日に1回30分だけ講座があります。
文法は必要!
時々、文法は必要ないという意見を聞くことがありますが、この意見には私は反対です。
基本的なフレーズを覚えて、言葉を入れ替えるだけで多少会話はできるようになりますが、限界もあります。旅行会話くらいならそれでも大丈夫だと思いますが。
文法を理解していれば、自分で自由に正確な文章を組み立てられます。あとは知っている単語やイディオムを増やすだけでどんどん語学力は上がります。
文法を知らずに、自分で知っている言葉を勝手に組み立てても、めちゃくちゃな文章になるだけです。通じたように見えても、話しの食い違いが生じる可能性も多くあります。
「文法の勉強」と言うと拒否反応してしまう人もいるかもしれませんが、要は「言葉の仕組み・ルールを知る」ことです。
ありがたいことに日本には、どの言語にも、だいたい優れた参考書があるのでレビューが高くて良さそうなものを1冊購入しましょう。そして「言葉の仕組み」を忘れたり疑問を感じることがあれば、その都度繰り返し読むようにします。何冊も購入しなくても、良質なものが1冊あれば大丈夫です。
ご存知の方も多いと思いますが、英文法が苦手な人にもおすすめの参考書は『1億人の英文法』です。
会話でアウトプット
全くの初期段階でいきなり会話を続けようと思っても、難しいと思いますが、ある程度基礎が身に付いたら実際に話してみましょう。単語を覚えたり、参考書を読むことはインプットです。インプットしたものをアウトプットすることで上達が早まります。これにはオンライン講座を活用すると便利です。
英語講師のスティーブ・ソレイシィ先生もこちらの本でオンライン講座を受けることをおすすめしています。
私はフランス語を勉強している時、フランス人のネイティブの講座は値段が高かったので、モロッコやチュニジア人の講師によるオンラインレッスンを受けていました。1回の費用を安くして、回数を増やしたかったのです。フィリピン人講師による英語のレッスンを受ける感覚と同じです。
英語のオンラインレッスンも非ネイティブ講師によるものを受けています。無料体験もあるので、試してみるといいでしょう。
会話は慣れが大切です。実際の会話に慣れていないと、いざ話そうとしてもなかなか言葉が出てこないものです。
勉強している言語を話せるようになりたいなら、話す練習が必要です。
間違えることを恐れず、とにかくたくさん話す訓練をしてください。
語学試験は必要か
仕事などで必要なければ試験は、必要不可欠ではありません。試験が本当に大嫌いだったら、無理に受験する必要はないです。でも私は語学試験を受験することは語学学習をする上でメリットが大きいと思います。
語学試験を受ける5つのメリット
①目標が明確になる
まず、独学で趣味で語学を勉強していると、目標設定なしで勉強をはじめることが多く、どこが目的地か分からなくなり、いつのまにかやめてしまうケースがあります。試験を受けることで、目標となるものが明確になり勉強もしやすくなります。
②語彙力が強化
試験には語彙力が重要となるので、テスト対策の勉強をすることで自然と語彙力が鍛えられます。
③自分のレベルが測れる
テストの結果によって自分の弱点に気付いたり、自分のレベルがどのくらいなのかを測ることができます。そのことで次に何をしたらいいかが見えてきます。自分の苦手な分野が分かったらそのままにせず、克服するような勉強をするようにします。そうすればどんどんレベルも上がれます。
④自信になる
試験に合格したり、いい点が取れれば嬉しいし自信になります。今は必要なくても、いつか仕事で役にたつかもしれません。履歴書に書いて自己アピールできます。
ポイント
テスト勉強する時期と、しない時期をつくるといいと思います。テストのための勉強は、机に向かって問題を解くことがメインになります。テストの場合は、オンライン英会話などで会話するよりもテスト対策の問題集で勉強する方が有効的です。
でも1年中テスト勉強なんてしたくないですよね。特にスピーキングテストがないテストだったら、勉強に偏りが出てしまいます。
例えば、テストは1年に1回、もしくは2回までと決めて、試験前の2,3か月前からテストのための勉強を始めます。年に2回にするとすれば、残りの約6ヵ月は、自分の好きなように楽しんで勉強ができます。6ヶ月間はテスト勉強から解放されますが、勉強をやめるのではなくて、自分の好きなことを取り入れて自由に学習します。
一番大切なこと
一番大事なことは試験結果の合否よりも、試験勉強の経過です。
例えば、英検1級やTOEIC990点という肩書きが欲しいだけなら結果重視でいいのですが、あなたは「英検1級・TOEIC990だけど、英語が話せない人」を目指していないですよね。
試験勉強をして、語学力を上げていくことが目的にしましょう。
もし不合格でも、勉強をしていたことが身に付いて語彙力やリスニング力などが上がれば、その試験は成功と言えます。
とりあえず申し込んでみる
試験を受けようと思っていても、なかなか1歩踏み出せない人もいると思います。
「落ちたら恥ずかしい」とか考えるとなかなか先に進めないかもしれません。だったら誰にも言わずに内緒で受験しましょう。趣味で勉強しているのだったら試験は義務ではありません。
もし落ちてしまったり、いい点数が取れなくても誰にも言わなければバレルことはありません。こっそり受験してみましょう。
私は以前、友人に「次の日曜日、フランス語検定を受ける」と言ったら、それだけで「すごい!」と言われました。何級とも言ってないし、合格したわけでもないのに。
そう、勉強していない人にとったら、試験を受けるだけでも「すごい」ことなのです。自分の未知の世界を勉強しているのを見ると、なんとなくすごいと思いますよね。英検やTOEICも同じです。英語を勉強していない人には、試験を受けようとしているだけで「すごい」と思われます。
だからまずは、ためらうのはやめて申し込んでみましょう。申し込むのは簡単です。
楽しむ!
試験勉強していない時期は、自分の好きなことを取り入れて学習すると書きました。学習と言うより「語学に触れる」と言った方がいいかもしれません。
例えば映画や海外ドラマでリスニングに挑戦してみたり、洋楽を使うのもいいと思います。自分の好きなことは楽しいし続きやすいです。習得したい言語にたくさん触れる時間をつくります。
最近の私は、アメリカ人による犬のトレーニングの YouTube を見ることにはまっています。YouTube を活用するのもおすすめです。
料理好きの方にはこちらもおすすめ。 ↓
「好きこそ物の上手なれ」という言葉があるように、語学を好きになれる人は上達も早いです。ぜひプレッシャーなしで語学習得することを楽しんでみてください。