スウェーデン語の注意する発音・読み方【母音編】

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svenska スウェーデン語

「スウェーデン語ってどんな発音?」

スウェーデン語は私たち日本人にとってあまり馴染みがなく、聞いたことのない人は多く、ちょっと未知の言葉ですよね。

スウェーデン語は基本的にはローマ字通りに読めますが、少しの例外もあります。

ただ、それほど難しいことはないので、ルールさえ覚えてしまえば発音しやすい言葉です。

それでは今回はスウェーデン語の発音・読み方について書いていきます。ぜひ参考にしてみてください。

スウェーデン語の注意する発音・読み方【母音編】

スウェーデン語のアルファベット

A [aː] B [beː] C [seː] D [deː] E [eː] F [ɛf] G [geː] H [hoː] I [iː] J [jiː] K [koː] L [ɛlː] M [ɛmː] N [ɛnː] O [uː] P [peː] Q [kɯː] R [ærː] S [ɛsː] T [teː] U [ʉː] V [veː] W [ˈdɵbːəlˌveː] X [ˈɛkːs] Y [yː] Z [ˈseːta] Å [oː] Ä [ɛː] Ö [øː]

スウェーデン語のアルファベットは29文字あります。

通常のアルファベットのA~Z に Å Ä Ö が加わった数です。

スウェーデン語の母音

スウェーデン語の母音字は、a å o u e i ä ö y の9個です。

a å o u硬母音e i ä ö y軟母音と呼ばれます。

発音するとき、硬母音は舌が後ろの方、軟母音は舌が前の方にあります。

硬母音、軟母音に分けることで、特に g- k- sk- の後に母音がきたとき、子音の発音の区別ができるようになります。

また、母音はそれぞれ長く読むとき(長母音)と、短く読むとき(短母音)があり、母音の長さによって意味も変わってくるので、大事な部分です。

発音記号の[ː]は長く発音することを表します。

短母音長母音
a[a] 日本語の「ア」とほぼ同じ【hatt(帽子)kall(呼ぶ)】[ɑː] 唇を少し丸めて「オ」が混ざったような「アー」【hat(憎しみ) tala(話す)】
å[ɔ] 日本語の「オ」より唇を丸める【lång(長い) åtta(8)】[oː] 唇を丸めて「オー」と発音【tåg(電車) gå(行く)】
o[ʊ] 「ウ」に近い「オ」【ost(チーズ) onsdag(水曜)】[uː] 唇を強く丸めて「ウー」に近い「オー」【bok(本) skola(学校)】
u[ɵ] 唇を強く丸めて「ウ」の発音【hull(いっぱいの) buss(バス)】[ʉː] 口周りの筋肉を強め唇を丸める「イュー」のような音【jul(クリスマス) hus(家)】
e[e] 日本語の「エ」よりも唇を狭く平らに発音【vett(分別) penna(ペン)】[eː] 短母音よりさらに筋肉を緊張させて発音【vet(知っている) brev(手紙)】
i[ɪ] 日本語の「イ」より唇の筋肉を緊張させて発音【din(あなたの) flicka(女の子)】[iː] 短母音よりさらに唇を横に細く広げて発音【vit(白い) skriva(書く)】
y[Y] 唇を強く丸めて i を発音するような音kyrka(教会) cykel(自転車)】[yː] 短母音よりさらに口周りを緊張させる【hyra(賃貸する) by(村)】
ä[e][E] 日本語の「エ」にかなり近い【älska(愛している) vägg(壁)】[ɛː] 短母音よりさらに口周りを緊張させる【väg(道) läsa(読む)】
ö[ø][œ] 唇を強く丸くして発音【bröd(パン) käpa(買う)】[øː] 唇を丸めて e を発音する時の感覚【kött(肉) fonster(窓)】

スウェーデン語の基本的な発音で、簡潔に書いたものですが、条件によって発音が変わることもあります。

長母音・短母音になるルール

繰り返しになりますが、スウェーデン語は短母音か長母音かによって、意味が変わってくるので重要な部分です。

基本的には、言葉の中の強く読む強勢の位置と、その後に続く子音の数で決まります。

スウェーデン語の単語は基本的に、第一音節を強く発音します。

①母音に強勢がある

母音に強勢があって、子音の数がゼロ、または1個の時は長母音になります。

mat【mɑːt】(食べ物) hus【hʉːs】(家) pris【priːs】(値段) bio【biːʊ】(映画館)

母音に強勢があって、子音の数が2個以上続く時は短母音になります。

katt【katː】(猫) kvist【kvɪst】(枝) 

②母音に強勢がない

母音に強勢がない場合は、常に短母音になります。

1音節目に強勢が置かれ、2音節目に強勢がないので、2音節目は短母音です。

matta【mɑtːa】(マット) dessa【desːa】(これら) pojke【pɔjke】(少年)

③子音が1つでも短母音になることもある
①母音の後に m がくる時に短母音になることがある

rum【rɵmː】(部屋) hem【hemː】(家)  dröm【drœmː】(夢)

※長母音の場合もあります。

(problem【prʊbleːm】(問題)、dam【dɑːm】(夫人)などは規則通り長母音です。)

②母音の後に n がくる時に短母音になることがある

man【manː】(男) vän【venː】(友人) din【dɪnː】(あなたの)

※長母音の場合もあります。

(fin【fiːn】(素敵な)、sten【steːn】(石)などは規則通り長母音です。)

⑤母音の後に j がくる時

hej【hejː】(こんにちは) maj【majː】5月

④母音の後に子音が2つあっても長母音になることがある
①r + d/l/n

bord【buːɖ】(テーブル) pärla【pæːɭa】(真珠) barn【bɑːɳ】(子供)

②r + t/s

通常どおり短母音と、長母音になる両方のケースがあります。

karta【kɑːʈa】(地図) stort【stuːʈ】(大きい)

③ dj + a/e 

kedja【ɕeːdja】(鎖) glädje【glɛːdje】(喜び)

その他にも例外はあるので、スウェーデン語の単語を覚える際には、必ず音声を確認するようにしましょう。

母音で特に注意すること

① a u は母音の長短で音質が変わる

a の短母音は日本語の「ア」に近く、長母音は「オー」に近い「アー」になります。

u の短母音は強めの「ウ」、長母音は「イュー」のような音です。

② o は å と同じ発音になることがある

例えば son【soːn】(息子)、 sova【soːva】(眠る)は å の長母音 と同じ [oː]に。

kopp【kɔpː】(カップ)、soppa【sɔpːa】(スープ)は å の短母音と同じ[ɔ]になります。

③ e と ä の短母音は同じ発音になる

e と ä はどちらも日本語の「エ」に近い音です。

④ e と ä に強勢が置かれ、直後に r が続くと [æ][æː] になる

例)Sverige【sværjə】(スウェーデン)、lärare【læːrarə】(先生)、nära 【næːra】(近い)

[ɛ][ɛː] より口を少し開いて発音します。

⑤ ö に強勢が置かれ、直後に r が続くと [œ][œː] になる

例)mörk【mœrːk】(暗い)、dörr【dœrː】(ドア) höra【hœːra】(聞く)

[ø] [øː] よりも口を少し開いて発音します。

最後に

いかがでしたでしょうか。

今回はスウェーデン語の母音について書いていきました。

例外も多くあるので、実際にスウェーデン語の音を聞きながら習得する方法が一番のおすすめです。

スウェーデン語はとても特徴的な音の言葉で、覚えやすい言葉でもあります。

参考文献

書籍

著者:黒田亨 タイトル:スウェーデン語の基本 出版社:三修社 発行:2014年

著者:清水育男 ウルフ・ラーション 當野能之 タイトル:世界の言語シリーズ12 スウェーデン語

出版社:大阪大学出版会 発行:2016年

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