今回は、スウェーデン語の子音について書いていきます。
基本的にスウェーデン語はローマ字読みができますか、少し特殊な音になるものもあります。
でも少しのルールさえ押さえてしまえば、スウェーデン語はとても発音しやすい言葉です。
スウェーデン語をマスターしたいなら、発音は基礎の部分となるので要チェック!
それではさっそく見ていきましょう。
スウェーデン語の注意したい子音の発音について
特に注意したい子音
f / v
“f / v” は英語と同じように、上の前歯の先を下唇にあてて発音します。
日本語の「ハ」行、「バ」行の音とは違うので注意です。
fred【freːd】(平和) fara【fɒ̜ːra】(危険) vecka【vekːa】(週)
j
スウェーデン語の j はヤ行のような音になるか、母音の後にくる j は”yes” の “y” の音になります。
Japan【jɒːpan】(日本) jul【jʉːl】(クリスマス) maj【majː】(5月)
r
r は舌先を歯茎に当て巻き舌になります。
語中、語末どちらにきても必ず発音されます。
rum【rɵmː】(部屋) pris【prɪːs】(値段) höger【høːgər】(右の)
l
r との区別が必要で、l は舌先を前歯の後ろに付けて発音します。
liv【liːv】(生活) lista【lisːta】(リスト) lite【liːte】(少し)
x
【ks】の音で、音は濁りません。
läxa【lɛkːsa】(宿題) vuxen【vɵkːsen】(成人した) byxor【bʏkːsʊr】(ズボン)
c
英語からの外来語に多く、単独で母音の前にくると英語と同じく【k】か【s】の音です。
スウェーデン語の c は短母音の後にくることがあり、その時は【k】の発音になります。
campa【kamːpa】(キャンプする) cykel【sʏkːəl】(自転車) packa【pakːa】(詰める) tack【takː】(感謝)
z
【z】がつくものは外来語で、スウェーデン語では【s】の音になります。
スウェーデン語では【z】の音はありません。
zoo(動物園) zon(地帯)
g / k / sk の接頭辞
後に続く母音によって発音が変わります。
【g / k / sk】+ 硬母音【a,o,u,å】
【g / k /sk】 + 軟母音と j【e,i,ö,ä,y,j】
g +【a,o,u,å】
g の後に硬母音【a,o,u,å】が続くと「ガ」行で【g】の発音になります。
gammal【gamːal】(通り) golv【gɔlvː】(床) gud【gʉdː】(神) gå【goː】(行く)
g +【e,i,ö,ä,y,j】
g の後に軟母音と j 【e,i,ä,ö,y,j】 が続くと、【j】 の音になります。
(アクセントのない e と i の前に g がある時は「ガ」行の発音です。)
ge【jeː】(与える) gift【jifːt】(既婚の) gäst【jesːt】(客) göra【jœːra】(する)
dagis(幼稚園)、höger(右の)、mogen(熟した)などは、アクセントが前にくるので【g】の音です。
k +【a,o,u,å】
そのまま【k】の発音です。
kaka(クッキー) koka(沸かす) kul(おもしろい)
k +【e,i,ä,ö,y,j】
k の後に軟母音と j【e,i,ä,ö,y,j】が続くと「シ」または「ヒ」のような音になります。
また、”tj” も同じ音です。
(アクセントがない e と i が後ろに続く時は日本語の「カ」行の発音です。)
kilo【ɕɪːlɔ】(キロ) kyrka【ɕʏrːka】(教会) köpa【ɕøːpa】(買う) kjol【ɕuːl】(スカート) tjock【ɕɔkː】(厚い) tjuv【ɕʉːv】(泥棒)
pojke(少年) enkel(簡単な) säker(確実な)などは、前にアクセントを置くので 【k】の音になります。
sk + 【a,o,u,å】
【sk】アルファベット通りに発音します。
skog(森) skratta(笑う) skur(にわか雨)
sk +【e,i,ä,ö,y,j】
sk の後に軟母音と j 【e,i,ä,ö,y,j】が続くと「シュ」または「ヒュ」のような音になります。
日本語の「シュ」「ヒュ」とは異なる音でスウェーデン語独特の発音です。
“sj” “stj” も同じです。
(アクセントがない e と i が後ろに続く時は【sk】の音です。)
sked【ɧeːd】(スプーン) skinka【ɧɪŋːka】(ハム) sjunga【ɧɵŋːa】(歌う) stjärna【ɧæːɳa】(星)
rs の音
“rs” が続いた時に日本語にほぼ近い「シュ」の音になります。
発音記号は ʂ で表示します。
först【fœ̞ʂːt】(まず) norska【nɔʂːka】(ノルウェー語) varsågod【vɒʂoguːd】(お願い)
ng、nk の鼻濁音
n の後に g または k がきて “ng” “nk” と続くと鼻濁音になり、鼻にかかった「ン」の音になります。
engelsk【eŋːəlsk】(イギリスの) finger【fiŋːər】(指) ingen【iŋːən】(誰も~ない) enkel【eŋːkəl】(簡単な)
語末の gr, gl
-gr, -gl と語末になる時に、g は【j】の発音になります。
berg【bærːj】(山) torg【tɔrːl】(広場) helg【helːj】(週末)
発音されない子音
子音の中には発音されない音があります。
j の前にくる d,g,h,j
djur【jʉːl】(動物) hjälp【jelːp】(手助け) hjärta【jæʈːa】(心臓) ljus【jʉːs】(明るい)
最後に
いかがでしたでしょうか。
スウェーデン語の注意したい子音の発音でした。
スウェーデン語の発音を上達するにはまず、たくさんスウェーデン語を聞いて真似てみることです。
がんばりましょう。
参考文献
黒田亨 スウェーデン語の基本 三修社 2014年発行
清水育男 ウルフ・ラーション 當野能之 世界の言語シリーズ スウェーデン語 大阪大学出版 2016年発行