世界一簡単な言語は一体どこの国の言葉でしょう?
簡単な言語も難しい言語も、母国語や個人の感覚にもよるものなので、一概に言えることではありません。
今回は、日本語話者にとって一般的に簡単と言われている4つの言語について書いています。
英語が苦手で語学学習はちょっと・・・なんて考えている人もまだあきらめるのは早いです。
外国語は英語だけではないのです。
それではどんな言語があるのか見てみましょう!
日本語話者にとって世界一簡単な言語は?

マレーシア語
マレーシア語はマレーシアの国語です。言語学的にマレー語と言い、シンガポール、ブルネイの公用語でもあります。
マレー語は日本人にとってだけでなく、世界的に見ても簡単な言語と言われています。
ひとつの理由には「時制による動詞の変化がない」ことが言えます。
ということは、現在形・過去形・未来形それぞれ覚える必要はないということ。
「今日」「明日」「昨日」などを文に入れることで、いつの事なのかを判断します。
語順は英語と同じ、「S + V + O(主語 + 動詞 + 目的語)」で、文字はローマ字を用います。
以前はアラビア文字が元となるジャヴィ文字が使われていました。
日常的に使われる文字はローマ字ですが、現地の学校で学生たちはジャヴィ文字を学習し、現在も見られる機会は残っています。
文字 | ローマ字 |
語順 | S+V+O |
特徴 | 時制による動詞の変化がない |
発音 | ローマ字読みで比較的、発音しやすい |
インドネシア語
インドネシア語は、言語学的にはマレー語の方言のひとつで、マレーシア語とよく似ています。
もちろん違いも多少ありますが、お互いの言語で会話をしても問題なく通じます。
また、インドネシア語はオランダとの歴史的関係から、オランダ語からの借用が多いです。
インドネシア語で使われる文字はローマ字です。
読み方も不規則なことはないので読みやすく、中国語のような声調はなく発音もしやすいです。
マレー語にも言えることですが、複数を表す時は単語を2回繰り返して言います。
(buku:一冊の本 → buku-buku:複数の本)
主にインドネシアで話されますが、インドネシア国内でも、島によって方言があり異なります。
例えばインドネシア共和国・ジャワ島はジャワ語が話されていて別の言語となります。
文字 | ローマ字 |
語順 | S+V+O |
特徴 | 複数形は単語を2回繰り返して言う |
発音 | ローマ字読みで比較的、発音しやすい |
スワヒリ語
スワヒリ語はタンザニア、ケニアを中心にウガンダ、ルワンダなど、アフリカ東部・中部で話されています。
そんな遠い国の言語が簡単なんて、ちょっと意外ですよね。
日本語とスワヒリ語は、音節が「子音 + 母音」である点と、音の区切り方でも日本語と似ていて、スワヒリ語は日本人にとって発音しやすい言語と言えます。
また、意味は違うけど、同じ言葉があることも勉強していておもしろい点となるでしょう。
例えば、「唐辛子」はスワヒリ語で “pilipili(ピリピリ)” 、「水」は “maji(マジ)” と言います。
他にも「誰、何者」は “Nani(ナニ)”、年長者への挨拶の言葉は “Shikamoo(̪シカモ)” です。
文法においては、名詞のクラスと動詞の活用を覚える必要がありますが、例外はほとんどなく、 規則的で覚えやすいです。
難点と言えば、語順が日本語とは真逆という点です。
文字 | ローマ字 |
語順 | S+V+O |
特徴 | 日本語のような言葉が違う意味で使われている |
発音 | 日本語にない音もあるが比較的、発音しやすい |
韓国語
韓国語は、主に朝鮮半島で話されている言語で、朝鮮語とも呼ばれます。
文字にはハングルを使用。
「文字が違うし難しそう」と思うかもしれませんが、ハングル文字は母音と子音の組み合わせで成り立っていて、意外とすぐに覚えられるものです。
文法的にも日本語との共通点が多く、語順は日本語と同じ「S + O + V(主語 + 目的語 + 動詞)」の順になります。
「てにをは」などの助詞を使う点も同じ。また、日本語と同様に、性・数の概念はありません。
漢字からつくられた言葉も多いため、共通の語彙も多くあります。
例えば「約束(ヤクソㇰ)」「気分(キブン)」「簡単(カンダン)」「記憶(キオㇰ)」など。
多少の発音の違いはありますが、ほぼ同じ言葉がよく見られます。
K-POPや韓国ドラマの影響で韓国語を習う人が増え、教材も充実しているので勉強が更にしやすくなっているでしょう。
文字 | ハングル |
語順 | S+O+V |
特徴 | 日本語と同様に「てにをは」などの助詞を使う |
発音 | 日本語にはない音もある 中国語のような声調はない |
最後に
いかがでしたでしょうか。
簡単な言語と言っても、努力なくして上達することはありません。
ただ、今回ご紹介した4つの言語は、例えば英語のように言語学的に日本語と遠い距離にある言語に比べ、習得時間は短くなっています。
英語が苦手で、語学学習から遠のいてしまった・・・なんて人も比較的に簡単と言われる言語から選んで学習を始めてみるのはいかがでしょう!