スペイン語と聞いてみなさんはどんなイメージを持ちますか?
「ラテン系!」「情熱的!」「熱い!」
などでしょうか?
私は約10年前にスペインのバルセロナに旅行へ行くため、スペイン語の勉強を始めました。
その後もバルセロナと縁があり、合計で3回訪れています。
私のスペイン語の印象と言えば、「スペイン語ってなんだか可愛い!」です。
例えば「スペイン語」「スペイン人」のスペイン語の、”español”(エスパニョール)や「山」の意味の “montaña”(モンターニャ)、
「スプーン」の意味の “cuchara”(クチャラ)や「ハンガー」の意味の “percha”(ペルチャ)、「車」の意味の “coche”(コチェ)・・・
この「ニャ」「チャ」「チェ」などの拗音がかわいく聞こえませんか?
他にも疑問文や感嘆符をつけて書く時の ¡Hola! ¿Qué tal?
「!」「?」が逆さまになってるー!かわいい!
これがスペイン語の最初の私の印象です。
私がスペイン語をまじめに勉強していた期間は約2年くらい。
フランス語の勉強を始めた2年後くらいにスペイン語の勉強を始めたので、フランス語を勉強していたお陰か、基本的な文法を理解することはわりとスムーズでした。(動詞の活用を覚えることはまた別ですが・・・)
ただここ数年はスペイン語の勉強から離れていて、また勉強をしたいと思っていてもなかなか時間がなく先延ばしになっています・・・。
スペイン語ってどんな言語?特徴は?【発音や文法をざっくり書きます】
スペイン語の基本情報
スペイン語はインド・ヨーロッパ語族イタリック語族に属していて、俗ラテン語から発展されたロマンス語のひとつです。
ロマンス語は他に、フランス語、イタリア語、ポルトガル語、ルーマニア語などがあります。
中でもスペイン語とポルトガル語はとても似ていて、お互いの言語を学んでいなくても意思疎通ができるほどです。
スペイン語を公用語とする国は21ヵ国あり、母国語・第一言語としての話者数は約4億8000人以上です。
また、国際連合の公用語のひとつとしても指定されています。
スペイン語の発音
スペイン語の発音は私たち日本人にとって、とても発音しやすい言語です。
なぜなら、英語のように不規則なことはなく、素直にローマ字読みで読めるからです。
ただし、少しの例外もあるので覚えておかなくてはなりません。
難しくはないのでサクッと覚えてしまいましょう。音を聞いてから自分でも実際に声に出して言ってみるのがおすすめですよ。
ここではスペイン語の発音の例外を一部ご紹介します。
例外の発音
➀H
まずひとつは、”H” の音を発音しないこと。
スペイン語の一番基本の挨拶と言える、”Hola” は「ホラ」ではなく「オラ」と言います。
②G
“G” の音で “Gi” の場合は「ヒ」、”Ge” の場合は「ヘ」の発音です。
例えば、”Egipto”(エジブト) は「エヒプト」になります。
「ギ」のつづりを言いたい時は、 “Gui”、 「ゲ」の時は “Gue” になます。
③J
“J” の場合は全ての母音でも、「ハヒフヘホ」の発音です。
スペインと言ったら生ハム、ハムの意味の “Jamón” は「ハモン」、日本の意味の “Japón” は「ハポン」と言います。
ハ行は「Ja, Ji/gi, ju, je/ge, jo」ということになります。
④LL・Y
“LL” と “Y” は、「ジャ、ジ、ジュ、ジェ、ジョ」となります。
スペイン語で「私」のことは “Yo”(ジョ)です。(ただし地域によって「ヨ」と発音することもあり)
また、地域や人によって「ジャ」を「リャ」と言う場合もあります。
なのでスペインの名物「パエリヤ(paella)」は、「パエージャ」と「パエーリャ」という人に分かれます。
スペイン語の名詞
インド=ヨーロッパ語族の言語の多くが名詞を性別で区別していて、スペイン語も名詞が男性形と女性形に分かれています。
名詞の前に置かれる冠詞によって、男性名詞なのか女性名詞かを区別できます。
スペイン語の場合は語尾が「–o」の場合は男性名詞、「–a」の場合は女性名詞の場合が多いのですが、例外もあるので単語を覚える時に冠詞もセットで覚えるという方法がおすすめです。
前でも言いましたが、実際に音を聞いて自分でも口に出して言ってみると覚えやすくなりますよ。
不定冠詞は英語の “a” “an”、定冠詞は英語の “the” に相当します。
男性 | 女性 | 複数(男/女) | |
不定冠詞 | un | una | unos/unas |
定冠詞 | el | la | los/las |
もともと性別を持っている語は、そのままの性別となります。
un chico(少年)、una chica(少女)
un padre(父)、una madre(母)
男性形の名詞
libro(本) cielo(空) coche(車) mapa(地図) día(日) color(色)
女性形の名詞
casa(家) mesa(机) luna(月) foto(写真) moto(バイク) flor(花)
スペイン語の複数の冠詞は、男性形が “los” で 女性形が “las” 。
と言うことは、アメリカの地名「ロサンゼルス」Los Ángeles(※スペイン語ではロサンへレス)や、「ラスベガス」 Las Vegas は実はスペイン語だというのが分かりますね!
ちなみに Los Ángeles の “Ángel” は「天使」、Las Vegas の “Vega” は「肥えた土地/草原」の意味です。
スペイン語の形容詞
基本的にスペイン語は「名詞+形容詞」の順番となるということを覚えておかなければなりません。
例えば次のようになります。
una casa grande(大きな家)
un libro nuevo(新しい本)
un foto bonito(美しい写真)
もうひとつ、形容詞は名詞の性数によって語尾が変化します。
男性形の場合は語尾は “–o”、女性形の場合、”–a” です。
un chico alto(背高い少年) una chica alta(背の高い少女)
ただし、例外はいくつかあります。
ひとつに、語尾が “–o” でない “grande”(大きい)や “incredíble”(驚くべき、素晴らしい)”azul”(青い)などの形容詞は、単数形の場合は変化せず、複数形の時だけ語尾に “s” をつけます。
“azul”(青い)”marrón”(茶色い) のように子音で終わっているものは、語尾は “–es” となります。
これは名詞の場合も同じです。
unos libros nuevos(新しい本)
unas flores azules(青い花)
unos zapatos marrones(茶色い靴)
※全て複数形です
また、「名詞+形容詞」の順番に関しても例外があり、「形容詞+名詞」となる場合があります。
形容詞を前に置いたときと後ろに置いた時に、違う意味となるケースもあります。
ここでは、名詞の前にくる代表的な形容詞をご紹介します。
mucho(多くの) poco(わずかな) bueno(良い) malo(悪い)
mucho dinero(多くのお金)
poco dinero(わずかなお金)
また、”bueno” “malo” は、男性名詞の単数形の前にきた時に限り、語尾の “o” が消えてしまいます。
buen liblo(良い本)
mal liblo(悪い本)
buenos liblos(良い本 ※複数)
malos liblos(悪い本 ※複数)
これは慣れないとちょっとややこしく感じますよね。
スペイン語の語順
スペイン語の語順は、基本はS+Ⅴ+O(「主語」+「動詞」+「目的語」)の順番ですが、英語と違って語順にそれほど厳しくありません。
場合によっては順番を崩して話されることもあり、自由度が高めの言語です。
またスペイン語は、主語を省略できるという大きな特徴があります。
主語によって動詞が変化するため、動詞を見て主語が何なのかを把握できます。
ということは動詞の活用を覚えることがとても重要ということになりますね!
(Yo) hablo japonés.(私は日本語を話します。)
(Él) habla español.(彼はスペイン語を話します。)
(Nosotros) hablamos inglés.(私たちは英語を話します。)
疑問文のつくりかた
疑問詞が入る場合は、「疑問詞」+「動詞」+「主語」~?の順になります。
¿Cuánto cuesta eso?(それはいくらですか?)
¿Qué es esto?(これは何ですか?)
¿Dónde está el servicio?(トイレはどこですか?)
「疑問詞」が入らない場合は、肯定文の順番のまま、特に語順を変えずに疑問文がつくれます。
文章の場合は ¿…? のように?を前と後ろに置き、実際に話す時は、語尾を上げて相手に尋ねれば疑問文と理解されます。これは簡単ですね!
¿(Tú) eres de Japón?(あなたは日本出身ですか?)
¿(Ustedes) viven en Tokio?(あなたたちは東京に住んでいますか?)
スペイン語の基本の言葉
おはよう:Buenos días.
こんにちは:Buenas tardes.
こんばんは/おやすみ:Buenas noches.
やぁ!/こんにちは(カジュアル):Hola!
さようなら:Adíos.
またね:Hasta luego.
ありがとう/ありがとうございます:Gracias./ Muchas gracias.
スペイン語の教材にしたい名著
ドン・キホーテ
スペイン文学の代表作品といえば、ミゲル・デ・セルバンテス作の『ドン・キホーテ』でしょう。
内容は知らなくても、タイトルは知っている人という人は多いかもしれませんね。
前編は1605年に、その後1615年に後編が出版されています。前編52章、後編74章の長編小説です。
この作品はバレエの演目にもなっていて馴染みのある方もいるのでは。
物語の主人公はラ・マンチャにある村に住む中年の男性、アロソン・キハーノ。騎士道物語の読みすぎで現実と物語の区別がつかなくなってしまいます。
そして自分を騎士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャと名乗り、馬のロシナンテと一緒に旅に出ます。
『ドン・キホーテ』で有名なのは「風車を巨人だと思い込み突撃した」というエピソードでしょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
ざっくりとですが、スペイン語の特徴について書いていきました。
スペイン語、とってもおもしろくて魅力的な言葉なので、ぜひ勉強してみてくださいね。